2010.10.28 京都 第48回日本癌治療学会 口演  
三浪圭太,池城卓,安住誠,原林透,永森聡 当施設
当院における限局性前立腺癌に対する密封小線源治療の臨床成績

【目的】当院における限局性前立腺癌に対する密封小線源治療の成績を検討する【対象と方法】当院では2004年7月から2010年1月までに密封小線源治療を施行し3ヶ月以上の経過観察が可能であった143例(観察期間中央値36ヶ月)を対象とした.患者背景は年齢52−77才(中央値69才),診断時PSA 2.73-18.3(中央値6.1 ng/ml),GS6以下124例(86.7%),GS7は19例(13.3%)であった.治療時の前立腺体積は10.3ー60ml(中央値25.7ml)で術直前プランニング法にて施行した.リスク分類別では低リスク群114例(79.7%),中リスク群29例(20.3%)で高リスク症例は適応としなかった.治療前に内分泌治療が施行された症例は33例(23.1%)であった.【結果】143例における5年生存率は97.6%であった.他因死を2例認めた.低リスク群における5年PSA非再発率は96.2%で,中リスク群における5年PSA非再発率は92.9%であった.【結論】評価期間が短いが,低リスク・中リスクの限局性前立腺癌の治療成績は良好であると考えられた.

 

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lowリスクとは PSA<10ng/mL, GS(グリソンスコア合計)≦6,病期≦T2a
intermediateリスクとは、PSA 10-20ng/ml、GS7、病期T2b のいずれかに該当するもの

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2007年以前の3DCTの件数はしめされていません。

 

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PSAが低値にとどまり、追加(ホルモン)療法をしないでよい患者さんの割合をしめします。
低リスク群では 90.2%、中リスク群では83.2%の人が5年時点で追加療法なしで経過しています。
(すなわち、低リスクでは群では9.8%、中リスク群では16.8%の方が追加療法を必要としました)

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PSAが安定していることを目安に、再発しない率をみると、BT(小線源療法)はRP(前立腺全摘除術)とほぼ同等の結果でした。
手術の場合の安定は PSA<0.20であること、小線源の場合の安定は、3回連続してPSAが上昇しないこと(-2008年)、治療後PSAの最低値から2.00ng/ml以上上昇しないこととしています。

排尿の閉塞症状(でにくさalt="slide" )、刺激症状(ためにくさ)は術後3ヶ月で術前より不良ですが、その後回復します。

 

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1年以降、刺激症状(ためにくさ)は変わりませんが、閉塞症状(でにくさ)は次第に悪化していきました。

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重度合併症は2-4%の方に起きました。

 

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