2011.10.29 名古屋 第49回日本癌治療学会 ポスター
安住誠、大石悠一郎、三浪圭太、原林透、永森聡 当施設
Stage 1セミノーマの臨床的検討

【目的】Stage1セミノーマについて検討した。【対象と方法】1985年から2011年までに高位精巣摘除後、当院において経過観察、放射線照射、化学療法を行ったStage1セミノーマ76例を対象とした。年齢は20-58歳(中央値35歳)、経過観察期間1-164ヶ月(中央値54ヶ月)である。放射線照射は上縁を胸椎11/12椎体間、下端は術創を含み、健側骨盤は含まない。1回2Gy、総線量30Gyであったが、2007年より、総線量24Gyに減じている。化学療法はAUC7のカルボプラチンを単剤で、1コース施行している。【結果】急性期の有害事象として、放射線照射を行った50例中16例でG1の悪心、下痢、1例でG2のイレウスを認めた。化学療法を行った11例中4例でG1の食欲不振、1例でG2の血小板減少を認めた。経過観察を行った16例中3例で再発を認めたが、化学療法、放射線治療、手術にて救済可能であった。二次発癌として放射線照射を行った1例で照射6年6ヶ月後対側精巣に非セミノーマを発生した。精巣癌死例は認めなかった。【結論】Stage1セミノーマは良好な治療成績が得られていた。