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2010/12/28 当院での腹腔鏡下前立腺全摘除術の施行件数が100件を越えました

原林医師の北大からの異動にともない、2008年8月に導入し、2009年2月に保険診療認可(道内で北大、札幌医大に続き、3施設目)を受けた腹腔鏡下前立腺全摘除術の施行件数が2010年12月をもって100件を越えました。2010年は53件の前立腺全摘除術のうち52件が腹腔鏡下手術でした。

 

術式
2010 2009
2008
2007
2006

前立腺全摘除術
(うち腹腔鏡手術)

53
(52)
71
(44)

45
(8)

75
44

前立腺は、骨盤底の深くに位置し周囲に血管、神経、筋肉などの重要構造が取り巻いているために、開放手術では相当の出血を伴い、術後の膀胱尿道機能、性機能への影響は避けられません。これらの侵襲を軽減するための一手段として、腹腔鏡下手術が導入されました。術中出血量の軽減と在院日数の短縮が認められています。これまでのところ、膀胱尿道機能、性機能への影響は、腹腔鏡手術によりあきらかな改善はみられていません。しかしながら、腹腔鏡による拡大された良好な視野によりこれまで気づかれていなかった新たな人体構造と解剖が理解されるようになり、より精密な手術が施行されるようになりました。さらなる

1999年に国内1例目、2000年に道内1例目がおこなわれた腹腔鏡下前立腺手術は、技術的難易度が高いことから認可施設の制限があります。

現在は安定した手術として、北海道内では 当院、北海道大学病院、札幌医大病院の3カ所で行われています。

当初は、前立腺腫瘍マーカー(PSA)が低く、悪性度(GS)が低く、局所原発巣(T)の小さい癌(低リスク癌)に限り施行していましたが、現在は手技が安定したため、大きな癌(高リスク癌)もふくめて施行しています。

手術侵襲の比較(北海道がんセンター 2007-2009年)

 

腹腔鏡手術
(67例)

開放手術
(75例)
 
手術時間(時間)
2.9
3.0
 
術中出血量(mL)
412
1302
膀胱切断後の尿流出をふくみます
術中輸血(%)
1.4
100
開放手術では希釈式自己血輸血法を施行
同種輸血(%)
0
4
自己血輸血以外の一般的な輸血
歩行(日)
1
1
 
食事(日)
1
1
 

尿道カテーテル留置期間
(日)

5
8
 
術後入院期間(日)
11
15