悪性軟部腫瘍

脂肪、筋肉、神経、血管などの軟部組織に発生する悪性腫瘍です。
正確な統計はないものの、国内で毎年1000名ほどの患者さんが発生していると見込まれます。
種類が多く、代表的なものだけでも脂肪肉腫、未分化肉腫(悪性線維性組織球腫)、平滑筋肉腫、滑膜肉腫、粘液線維肉腫、悪性末梢神経鞘腫瘍、横紋筋肉腫などがあります。
種類によって好発年齢も異なり、小児に発生しやすい横紋筋肉腫から、中高齢に多い脂肪肉腫や未分化肉腫まで、幅広い年齢層に発生します。
手足の先からお腹の中まで様々な場所に発生しますが、最も多いのは太ももです。腫瘍の大きさは7割から8割の患者さんで5cmを超えますが、5cm以下の場合もあり注意を要します。患者さんが痛くないからたいしたことはないと話すことが多いのですが、多くの悪性軟部腫瘍は痛みを伴いません。
治療は悪性度と病期により異なりますが、転移がない場合、多くは手術が基本になります。お薬を治療に用いることもありますが、詳細は担当医とよくご相談ください。