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乳がんについて

日本における乳がんの罹患数は年間約9.8万人(2019年)であり、女性のがんで最も多くなっています。乳がんで亡くなる方も年間約1.4万人(2020年)でがんの中では4位となっていますが、罹患数・死亡率ともに残念ながら現在も増え続けています。

乳がんの発症には女性ホルモンが大きく関わっています。初経の早い方、閉経の遅い方、子供のいない方もしくは高齢で初産された方、肥満の方などは乳がんのリスクが高いと言われています。更年期障害の治療に用いるホルモン補充療法の一部が乳がんの発症リスクを高める可能性があります。

乳がんの発症リスクをサプリメントなどで低くすることは残念ながら今はできません。喫煙やアルコールの過剰摂取、ストレスのある不規則な生活はホルモン環境が乱れる可能性があり、生活習慣の改善が発病リスクを下げる可能性があります。

乳がんのほとんどは散発性といって遺伝と関係ないものですが、10数人に1人の割合で遺伝が関係しておこる乳がんがあります。遺伝子に変化があるかどうか当院で検査することも可能で、かつ一定の条件を満たせば健康保険も適応となります。

乳がんの発症する部位は乳腺があればどこでも発症します。ただし乳腺組織のボリュームは乳房外側上部が一番大きいため、この部位から発症する頻度が最も高くなっています。発症率に左右差はありません。片側の乳がんを発症した人は反対側に乳がんが新たに発症するリスクが乳がんを発症していない人と比較して明らかに高いことが判っています。

乳がんは自分で発見することができる可能性のある癌です。そこで乳がんから自分を守るためには、定期的な自己検診とマンモグラフィを併用した乳がん検診を受診することがとても大切です。マンモグラフィ検診の普及により非浸潤がんやしこりのとても小さな早期乳がんの発見率が高くなっています。早期に見つかれば治る確率も高く、抗がん剤などを受けずにすむ確率も高くなります。

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