PETとは、positron emission tomography (陽電子放出撮影)の略で、陽電子を放出する薬剤を注射し、それを捉えることができるカメラを使って画像化をする検査です。
がんの診断にはFDGというブドウ糖とほぼ同じ性質をもつ検査薬を使用します。ブドウ糖を大量に消費するがんや臓器に集まりやすい性質を持ち、全身を一度に調べることができます。CTやMRIだけでは判断がつかないときなどに行うことにより、診断の精度を上げることができます。
悪性腫瘍(早期胃がんを除く)
他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者に使用。
PET検査は以下のような手順で行います。
必要に応じて、撮影は2回行います。また、造影剤を使ったCT検査を追加することがあります。
地域医療連携室を介して、PET検査の依頼が可能です。
※個人での依頼はできませんので、かかりつけ医にご相談ください。
https://hokkaido-cc.hosp.go.jp/relations/index.html(地域医療連携室)
PET検査による被ばく線量は、1回あたり約3.5mSv(ミリシーベルト)と言われ、これは人が1年間に自然界から受ける放射線2.4mSvの約1.5倍の量です。これにPET/CTの
X線CTによる被ばく(数mSv〜十数mSv)が加わります。当院では低線量で画質が向上できるソフトウェアを導入しており、被ばく低減に心がけております。
使用する薬品を変更することにより、さまざまな臓器や部位を検査することができます。
この検査の特徴は臓器の位置や形などのほかに、CT(シーティ)・MR(エムアール)などと異なりその臓器のはたらき(機能)や代謝の情報を得ることができます。
そのため他の検査よりも鋭敏に病気の有無を調べることができます。
当院で行っているRI(アールアイ)検査の一部について説明します。
全身の骨について、骨の病気の有無を調べるための検査です。
骨のカルシウムの代謝が盛んな場所を良く映像化できますので、 X(エックス)線写真よりも鋭敏に骨を調べることができます。
この検査はRI(アールアイ)薬品を注射後、薬品が骨に取り込 まれるまで3〜4時間ほどお待ちいただいた後に撮影を行います。
撮影時間は20〜30分です。
肺の内部の血管の血の巡りを見るための検査です。
肺の内部で血流のない場所の推定や、左右の肺の血流の比較ができます。
この検査は、検査台に寝た状態でRI(アールアイ)薬品を注射し、直後から検査を開始します。
カメラの方向を変えながら4方向から撮影を行います。
撮影時間は約15分です。
心臓の筋肉に栄養を送る冠動脈の状態を見るための検査です。
冠動脈が細くなっている場所や、詰まっている場所を推定することができます。
当院では薬品を使って心臓に負担をかけた状態と、安静にした状態で計2回撮影を行います。
1回目の検査で心臓に負荷をかける薬とRI(アールアイ)薬品を注射し、心臓に負担をかけた状態の撮影を行います。
1回の撮影にかかる時間は20〜30分程です。
院内で3時間ほど安静にしていただいた後、もう一度検査室に来ていただき、同様に心臓を休ませた状態の撮影(検査の種類によって、その時にもう1度注射を打つ場合があります)を行います。
腎臓に集まる性質を持ったRI(アールアイ)薬品を注射し、腎臓への集まり具合と腎臓から膀胱へ排泄される様子を観察するための検査です。
腎臓の機能や排泄能を推定することができます。
術後の腎臓の機能を見たり、左右の腎臓を比較するために行われます。
この検査は検査台に寝た状態でRI(アールアイ)薬品を注射し、その直後から検査を開始します。
そのままの状態で約30分ほど安静にしていただきます。
肝細胞に集まるRI(アールアイ)薬品を注射し、肝臓への集まり具合を見るための検査です。
肝臓の形や機能、働いている部分を推定することができます。
この検査は検査台に寝た状態でRI(アールアイ)薬品を注射し、その直後から検査を開始します。
そのままの状態で約15分ほど安静にしていただきます。
当院では他にも様々なRI(アールアイ)検査を行っています。
RI(アールアイ)検査に関して気になる点や質問がございましたら、お気軽にRI(アールアイ)担当技師までお尋ねください。