リハビリテーション科このページを印刷する - リハビリテーション科

リハビリテーション科スタッフ

職名 人数 資格・研修等
医師 1人 日本整形外科学会 整形外科専門医/骨・軟部腫瘍医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本整形外科学会 スポーツ医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医
日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
日本整形外科学会 脊椎脊髄病医、脊椎脊髄外科専門医・指導医
日本骨粗鬆症学会 認定医
日本整形外科学会/日本脊椎脊髄病学会/日本側湾症学会/日本腰痛学会/日本MIST(評議員)/北海道整形災害外科学会
日本臨床腫瘍学会/日本癌治療学会/APSS(member)/ISSLS(Active member)
緩和ケア研修受講済/がんのリハビリテーション研修会 修了
理学療法士 9人 がんのリハビリテーション研修終了(9人)
リンパ浮腫研修終了(1人)
3学会合同呼吸療法認定士(2人)
日本糖尿病療養指導士(2人)
福祉住環境コーディネーター2級(2人)
介護支援専門員(1人)
作業療法士 3人 がんのリハビリテーション研修終了(3人)
福祉住環境コーディネーター2級(2人)
介護支援専門員(2人)
言語聴覚士 2人 がんのリハビリテーション研修終了(2人)
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士(1人)

業績(2018~2020年度)

  • 乳癌骨転移により在宅復帰困難となったパーキンソン病の一例
    第72回国立総合医学会(2018年11月10日)
  • 前立腺全摘除術術後の尿失禁改善時期とQOLの変化に関する検討
    第72回国立総合医学会(2018年11月10日)
  • 小腸癒着性イレウスに対する開腹癒着剥離バイパス手術を契機に常食摂取が可能になった一例
    第8回がんリハビリテーション研究会(2018年12月1日)
  • 軟部肉腫術後の歩行能力と歩行獲得期間についての検討
    第8回がんリハビリテーション研究会(2018年12月2日)
  • 病的骨折ハイリスクの無痛性多発骨転移を有する乳癌患者の一症例
    がんリハビリテーションセミナー(2019年3月30日)
  • 大腿に発生した骨軟部肉腫広範切除後の患肢機能
    第56回日本リハビリテーション医学会学術集会(2019年6月15日)
  • 高齢の大腿脂肪腫切除後に在宅復帰を目指した1例
    第70回北海道理学療法士学術大会(2019年6月23日)
  • セルフケア困難例に対して在宅調整を行った症例
    第2回リンパ浮腫理学療法カンファレンス(2019年8月3日)
  • 終末期がんの退院支援におけるリハビリ職の関わり~歩行不能となった終末期前立腺がん患者の経験から~
    緩和医療学会第2回北海道支部学術大会(2019年8月24日)
  • 嚥下評価が気管食道瘻の発見に有用であった2例
    第25回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会(2019年9月6日)
  • 舌亜全摘出術術後常食摂取可能となった1例
    第14回北海道言語聴覚士会学術集会(2019年10月26日)
  • 北海道東北グループにおける理学療法士・作業療法士採用活動の現状と課題
    第73回国立病院総合医学会(2019年11月8日)
  • 婦人科がんの周術期リハビリテーション治療の経験
    第3回リハビリテーション医学会秋季学術大集会(2019年11月13日)
  • 物品管理の見直し~行方不明物品をなくそう~
    第21回フォーラム「医療の改善活動」全国大会 in 仙台(2019年11月16日)
  • がん骨転移と理学療法の基礎と実践
    日本理学療法士学会第8回がん理学療法カンファレンス(2020年2月16日)
  • 口腔がん患者に対する総合的機能評価の有用性
    第58回日本癌治療学会学術集会(2020年10月22日・Web開催)
  • がん専門病院における下肢骨軟部腫瘍患者に対する作業療法の現状とその役割
    第9回日本がんリハビリテーション研究会(2021年1月9日・Web開催)

がんのリハビリテーションとは

早期発見、診断、治療の進歩により、がんは“不治の病”であった時代から“共存する”時代を迎えています。

がんそのものによる影響や化学療法・放射線療法・手術などのがん治療に関連して問題が生じることがあります。そのような場合でも、生活の質(QOL:クオリティ・オブ・ライフ)が保てるよう、様々な専門職とチーム一丸となってケアを行い家庭復帰や社会復帰を支援します。

リハビリテーションの対象

がんそのものによる障害

  • 骨転移による痛みや骨折
  • 脳腫瘍(転移)に伴う運動麻痺や高次脳機能障害
  • 脊髄・脊椎腫瘍(転移)に伴う運動麻痺
  • 腫瘍の浸潤による神経障害
  • 頭頸部がんに伴う嚥下障害や構音障害

がん治療の過程で生じる障害

  • 化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植による身体機能や活動性の低下
  • 骨・軟部腫瘍の手術による機能障害
  • 乳がんの手術による肩の運動障害
  • 肺がんや消化器がんの手術による呼吸器合併症や活動性の低下
  • 婦人科がんの手術による機能障害や活動性の低下
  • 頭頸部がんの手術による肩の運動障害や嚥下・高温障害
  • 心理的不安、注意や記憶などの認知機能の低下

リハビリテーション室の概要

当院のリハビリテーション室は最上階の8階にあり、見晴らしが良く、明るく開放的な空間となっています。理学療法(PT)、作業療法(OT)、言語聴覚療法(ST)の3部門で構成されており、医師の指示のもと、患者さん一人ひとりの状態やニーズに応じた訓練プログラムを立案し実施しています。退院に向け、必要に応じて、家屋評価や住環境整備の提案、福祉用具の選定なども行います。

平行棒や階段練習台が設置された明るい運動療法スペース。大きな窓から自然光が入り、リハビリスタッフの机も見える。
運動療法スペース
リハビリ室の窓から見える市街地の風景。高層ビルと青空が広がる。
リハビリ室の窓から見た景色
作業療法スペースの室内。机と椅子、作業用具の棚が整然と配置され、明るい雰囲気の部屋。
作業療法スペース
言語聴覚室の内部。机と椅子、アクリルパーテーション、資料棚があり、個別指導に使われる静かな部屋。
言語聴覚室

療法について

理学療法

理学療法の内容

  • 運動機能の低下や運動障害が生じた方に対して、理学療法によるリハビリテーションが実施されます。理学療法は運動機能の改善や維持を目的に介入します。

周術期

  • 術後の肺炎予防として呼吸訓練や排痰訓練を行います。
  • 手術翌日から合併症と体力低下を予防するため、体を起こす練習や歩行練習を行います。
手術翌日からの離床訓練

手術後の身体機能障害(関節可動域や筋力の低下)

  • 悪性腫瘍の手術では切除範囲が大きくなる場合があり、術後に身体機能障害を呈することがあります。
  • 手術創、筋肉の切除、神経の麻痺等機能障害の要因に合わせて、関節可動域訓練、筋力トレーニングを行います。
  • 必要に応じて装具療法や杖などの介助物の選定、自宅での生活を想定した生活動作指導を行います。

骨転移を伴う場合

  • 骨転移部の疼痛や病的骨折を予防することは生活の質を維持、向上させるために重要となります。
  • 骨転移の状態に合わせて患部に負担のかからない生活動作指導を行います。
  • 免荷歩行練習や車椅子自走練習を行い、生活での活動性の維持を目指します。

化学/放射線治療、造血幹細胞移植

  • 長期入院や無菌室での生活による活動量の低下を、可能な限り防げるよう運動療法を行います。
  • 体調や栄養状態に合わせて有酸素運動(自転車エルゴメーターや歩行)、筋力トレーニング、ストレッチを行います。
  • 原発性脳腫瘍や転移性脳腫瘍による運動機能障害や活動性の低下を防ぎます。
病室内でのエルゴメーター訓練
病室内でのエルゴメーター訓練
転倒防止用パンフレット
転倒防止用パンフレット

緩和ケア主体の時期

  • 身体的、精神的、社会的苦痛を抱えた患者さんに対して、生活の質の維持や精神的支援を図れるよう介入します。
  • 日常生活や療養生活の質向上を目的に、体力維持のための運動や生活動作指導、環境調整を行います。
  • より楽で主体的な動作練習や、呼吸法も交えた息の上がりにくい生活動作の練習を行います。
  • 車椅子や歩行器等の歩行補助具の選定や、呼吸困難や疼痛に合わせた姿勢の調整をご本人や看護師と相談しながら行います。

作業療法

作業療法の内容

  • 患者さんが望む生活の実現に向け、多職種と連携し、生活行為の向上を支援します。
  • 作業療法では、身体機能面への介入のみならず、精神心理面や生活環境面の支援も行います。

身体機能面/周術期

  • 上肢を中心に、生活に必要な身体機能の改善を図りながら、円滑な動きの獲得を目指します。
  • 周術期の対象は、主に乳腺外科や骨軟部腫瘍科の患者さんです。

日常生活面

  • 食事・整容・更衣・排せつ・入浴といったセルフケアや、家事、趣味などが安全に効率よく行えるよう、実際の生活場面を想定しながらの訓練や、福祉用具や自助具での代償方法や環境整備を提案・指導します。
  • 復学や復職など社会復帰のために必要な活動の支援も行います。
家事動作訓練の例:写真は皿洗いの練習風景
セルフケア訓練の例:写真はトイレでの排せつ練習。
自助具の例:手が不自由な方でも使用できるユニバーサルデザインの包丁(左)やハサミ(右)。

高次脳機能面

  • 脳の病気によって起こる高次脳機能障害(見当識の低下、記憶障害、注意障害、遂行機能障害など)を評価し、生活での困り事が少しでも軽減できるよう、症状改善のための訓練や代償方法の提案・指導を行います。

緩和ケア主体の時期に

  • 可能な限り主体的な生活が送られるよう、生活の中で“したい”作業ができるよう、精神心理面をサポートしながら、気分転換や楽しみを感じられる活動、生活環境の調整、動作方法の検討など行います。