【はじめに】

　近年、左上葉切除後の左上肺静脈断端血栓が脳梗塞等の血栓塞栓症の原因の可能性として注目されており、文献によると13.5%の高確率に断端血栓を生じていた。一般的には血管は自動縫合器で切離されている。一方、当科では1992年の胸腔鏡手術を開始した当初から安全確保のため、血管は中枢側を糸で結紮した後にエネルギーデバイス、自動縫合器などで処理しており、血管内腔にステープルが露出しておらず、断端が短くなっており、断端血栓や脳梗塞の発症低下に影響している可能性もある。

【研究の方法】

対象となる患者さん：上記期間内に肺切除で当センターに入院され手術をされた方。
利用する情報：電子カルテに記載のある診療記録、検査データを利用する。

【患者さんの個人情報の管理について】

本研究にて得られたデータ及び結果は、専門の学会や学術雑誌に発表しますが、その際は患者さんが特定される情報が利用されることはなく、プライバシーは適切に保護します。他の機関への試料・情報の提供はありません。

【研究期間】

2008年11月から2018年12月までの情報を調査対象としている。

【利益相反】

本研究に関連し開示すべき利益相反関係にある企業等はありません。

【研究機関】

北海道がんセンター　呼吸器外科
連絡先：〒003-0804札幌市白石区菊水4条2丁目　　
TEL：011-811-9111、FAX：011-832-0652

【研究責任者】

水上　泰　北海道がんセンター　呼吸器外科　
連絡先：〒003-0804札幌市白石区菊水4条2丁目　　
TEL：011-811-9111、FAX：011-832-0652