肺癌登録第8次事業:
「胸腺上皮性腫瘍の前方視的データベース研究」 についてのご説明
【臨床研究責任者】
所属 大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学
職名 教授
氏名 新谷 康
連絡先 大阪府吹田市山田丘2-2(L5)
TEL: 06-6879-3152, FAX: 06-6879-3164
【施設責任者】
所属 当院呼吸器外科
職名 医長
氏名 安達 大史
連絡先電話番号 011-811-9111
【はじめに】
胸腺はT細胞と呼ばれるリンパ球を分化させて、細胞性免疫という重要な免疫機構を確立させる免疫システムの中心的器官です。胸腺が働かなくなると免疫不全に陥りますし、胸腺の機能異常により重症筋無力症という自己免疫疾患が発症することも知られています。
胸腺の構築の中で上皮細胞と呼ばれる細胞があり、腫瘍化することがあります。胸腺上皮細胞由来の腫瘍を、胸腺上皮性腫瘍と呼びます。胸腺上皮性腫瘍はさらに、胸腺腫、胸腺癌、胸腺神経内分泌性腫瘍に分類されます。
胸腺上皮性腫瘍は比較的低頻度の腫瘍群で、一施設での診療経験は少数例であることが多く、疾患の臨床的性質や病態や治療成績を正確に把握するための研究を行うには、全国的な多施設共同での研究が必要です。
【1.対象となる方】
2018年4月1日から2023年3月31日の間に胸腺上皮性腫瘍と診断された20歳以上の症例が対象となります。外科治療、薬物治療、放射線治療のいずれかの治療を受ける症例が対象であり、治療方法は問いません。
【2.研究課題名】
承認番号:31-9
研究課題名:肺癌登録合同委員会 胸腺上皮性腫瘍の前方視的データベース研究
【3.研究実施機関】
当院及び全国の大学医学部附属病院および地域の基幹施設で参加を希望する施設
【4.本研究の意義、目的、方法】
本研究の目的は、本邦で外科治療、内科治療、放射線治療などの治療を受けた 胸腺上皮性腫瘍を前方視的に登録してデータベースを構築し、治療成績を検証し、病期分類の妥当性を検証し、標準治療の確立のための基礎データを構築することです。また、構築されたデータベースをもとに臨床研究を行い国内外に情報発信するとともに、国際的な前向きデータベースにも参加する予定です。
カルテに記載されている一般的な診療情報を全国規模のデータベースに登録します。本研究は長期にわたる経過観察と転帰の情報の入力が必要であるため、参加施設の担当医が登録前に患者さんに説明書を使って研究について説明し、インフォームド・コンセントを取得するとともに、研究対象者等が拒否できる機会を保障いたします。
【5.プライバシーの保護について】
この研究に参加する研究者があなたの治療内容を知る必要がある場合には、あなたの個人情報が特定できないようにして閲覧します。
研究成果が学術目的のために論文や学会等に公表されることがありますが、その場合もあなたの個人情報の秘密は厳守され、第三者にはわからないように十分配慮して慎重に取り扱います。
また、ITMIGが行う前方視的データベースにも参加し、匿名化した登録資料の一部をITMIGデータベースへ登録し、国際的な標準治療の確立に向けて共同研究に貢献します。
【6.お問い合わせ先】
本研究全体に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先
新谷 康(大阪大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学)大阪府吹田市山田丘2-2(L5)
TEL: 06-6879-3152, FAX: 06-6879-3164