薬が病気の治療に用いられるためには動物試験のデーターだけではなく、「人」で有効性や安全性が証明されなければ なりません。
この「人」を対象に確認する試験を「臨床試験」といい、 その中でも厚生労働省(国)から新薬の製造承認や輸入 承認をもらうための提出資料の収集を目的とする臨床試験を 「治験」といいます。
一般に使用されている薬はこうした段階を経て、10年以上の長い年月をかけて誕生します!!
臨床試験の中でも治験は、医師と治験依頼者と被験者の三者の協力により成立する共同作業です。CRCはこの三者の間に入って治験が円滑に進むよう支援するとともに、全体をコーディネートして調整を図る役割を担っています。また、被験者のサポート役としての役割も担っています。
1)全体のコーディネート役
医師と治験依頼者と被験者を結ぶ重要なパイプ役として他部門との連携も含めて、治験が円滑に実施されるように調整しています。
2)被験者のケア
3)治験責任(分担)医師の支援
4)治験依頼者との対応(モニタリングと監査)
治験依頼者への被験者のエントリーや重篤な有害事象の連絡、モニタリング・監査の立会いなど
CRC は治験に関することはすべて把握し、治験の遅れや連絡の行き違いなど、関係者間でのどんな問題でも察知していなければなりません。院内治験チームや治験依頼者にとって「CRC に聞けば、なんでもわかる」といわれるような存在になりたいと思っています。
その1
治験薬は治験責任医師、治験分担医師、以外は処方できません。治験薬の処方せんには治験薬の規格や組番を記入し確認してください。
その2
治験用の検査キット等は治験事務局で保管しております。評価日の前日もしくは当日にCRCが各外来又は病棟へお持ちしますので、そちらをご使用ください。
その3
〈治験責任医師・治験分担医師・被験者の他科診察に従事される医師・医療従事者〉
治験参加されている被験者の電子カルテには、治験を実施している科、どんな治験か、担当医師名、担当CRC(ピッチ番号)を付箋に記載していますので、ご確認ください。
ご不明な点は治験管理部CRC(内線2314)までご連絡下さい。