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がんゲノム医療とは

  • がんは遺伝子の変化によって起こる病気です。その変化は患者さんによって異なり、治療薬の効果に影響をおよぼす場合があります。
  • がんの発症に関連した数百種類の遺伝子を網羅的に調べ、患者さんの治療や診断に役立てる医療を「がんゲノム医療」と言い、その検査を「がん遺伝子パネル検査」と呼びます。
  • 保険診療の対象となるがん遺伝子パネル検査は以下の3つがあります。

がん遺伝子パネル検査の種類

OncoGuideTM
NCCオンコパネルシステム
ファウンデーションワン
FoundationOne CDx
がんゲノムプロファイル
ファウンデーションワン リキッド
FoundationOne Liquid CDx
がんゲノムプロファイル
遺伝子数 124 324 324
検体 がんの組織+血液 がん組織のみ 血液のみ

イラスト

イラスト

イラスト

※どの検査も保険適用となり、料金は同じです(いずれか1回のみ保険適用)

※検査結果は、血液のみの検査で1週間ほど早く出る可能性があります。

※がんの組織を用いる場合は、手術または生検の検体が必要です(原則3年以内)

検査の適格性や、どの種類の検査を受けるかは、主治医とご相談ください

費用についてはこちら

保険適用の対象となる患者さん(2022.04.01時点)

  • 標準治療がない原発不明がんや希少がん※1の患者さん
    または標準治療が終了となった(なる見込みの)固形がん※2の患者さん
  • 検査後、治療を受けられる可能性が高い、全身状態や血液検査で問題のない患者さん

血液のみの検査 ( FoundationOne Liquid CDx )は上記の条件に加えて

  • 腫瘍の検体がない場合
    または、腫瘍検体の検査で結果が得られなかった場合

※1「固形がん」とは、血液がん以外の臓器や組織などで塊をつくるがんの総称です。

※2「希少がん」とは、「人口10万人当たり6例未満のまれながん、数が少ないがゆえに診療・受療上の課題が他のがん種に比べて大きいがん種」の総称です。

がん遺伝子パネル検査でわかること

  • がん細胞の遺伝子の変化が検出され、その変化に対する治療薬や臨床試験の情報を得ることができます。
  • 治療につながる割合は10%程度です。

有効な情報が得られない可能性も十分あることをご理解ください。

がん遺伝子パネル検査

検査結果を踏まえて薬剤の使用、その他の治療法を検討します。

  • 遺伝性腫瘍(生まれつきがんにかかりやすい体質がある)の遺伝子の変化が見つかることがあります。
    その場合、血縁者(親、子、兄弟姉妹等)も同じ変化を持つ可能性があります。

生まれつきがんにかかりやすい体質があっても、がんを必ず発症するとは限りません。
体質に応じた対処法がある場合があります。

詳しくは主治医、遺伝カウンセラーへご相談ください

当院のがんゲノム医療体制

当院はがんゲノム医療連携病院となっております

当院はがんゲノム医療中核拠点病院である北海道大学病院と連携してがんゲノム医療を実施しています。

各分野の専門家と連携

薬物療法専門医、遺伝医学を専門とする医師、病理医、看護師、臨床検査技師、薬剤師、遺伝カウンセラーなど各分野の専門家が、がんゲノム医療に携わっています。

患者さん・ご家族へのサポート

ご不安な患者さんやその家族の方々をサポートする体制を整えています。

がん相談支援センターのご案内

遺伝に関する相談支援

認定遺伝カウンセラーが、遺伝に関する相談支援をおこなっています。

検査の流れ

01 主治医から提案または
患者さんから希望

主治医から提案または患者さんから希望

02 患者総合支援センターで
検査の概要について説明

患者総合支援センターで検査の概要について説明

03 検査希望の場合、
遺伝カウンセラーが
家族歴など問診

遺伝カウンセラーが家族歴など問診

04 検体確認
(検査によっては採血)

検体確認(検査によっては採血、通常は手術検体などを利用)

05 検体を検査会社へ送る

検体を検査会社へ送る

06 結果返却
治験情報の確認等

結果返却、治験情報の確認等

07 エキスパートパネル開催

エキスパートパネル開催

08 結果報告→治療へ

結果報告→治療へ

※検体確認から結果報告までは、約4?6週間かかります。

検査費用

保険点数56,000点(3割負担で168,000円)をお支払いいただきます。
「高額療養費制度」の対象となります。

詳しくはがん相談支援センターへご相談ください。

がん相談支援センターのご案内

例 : 3割負担の場合

検査時 (44,000点) 440,000円
結果説明時 (12,000点) 120,000円

自己負担額

132,000円
+
36,000円

=

合計168,000円

※この他に初診料、または再診料などがかかります。

よくあるご質問

がん遺伝子パネル検査を受けたいのですが、どのような手続きが必要ですか?

まずはかかりつけ医(主治医)にがん遺伝子パネル検査の受検希望をお伝えください。
患者さんからの直接の予約申し込みは受け付けていません。

家族のみでも受診できますか?

患者さん本人に受診していただく必要があります。

何を使って検査するのですか?

過去に行った手術や検査(生検)で採取したがん組織を使います。
検査の種類によっては採血が必要となります。

検査結果が分かるまでにはどれぐらいの時間がかかりますか?

検査の種類によりますが、約1か月~1か月半です。

検査で治療方法が見つかる可能性はどれぐらいですか?

治療に結びつく遺伝子の変化が見つかる可能性は10%程度です。

入院が必要ですか?

検体がない、あるいは検体の状態により、生検が必要な場合は入院となることもあります。

患者さんによって状況が異なる場合があります。
詳細は主治医にご相談ください。

参考資料

国立がん研究センター・がんゲノム情報管理センター(c-cat)が提供する「がんゲノム医療とがん遺伝子パネル検査」サイトです。c-catはがんゲノム医療の拠点として、その情報を集約・管理し、適切に利用することを目的とした国の機関です。

医療関係者の方へ

平素より北海道がんセンターの診療にご協力いただきありがとうございます。
患者さんをご紹介いただく際には下記の書式をダウンロードし、書類作成をお願いします。
ご不明な点がございましたら、下記お問い合わせ先までご連絡ください。

紹介時薬剤情報(PDF) 紹介時情報提供(PDF) 検体情報チェックリスト(PDF)
お問い合わせ先

北海道がんセンター 地域医療連携室

直通TEL : 011-811-9117
直通FAX : 011-811-9110
受付時間 : 月~金(祝日除く) 9:00~17:00

一般の方へ

ゲノム医療につきましてご不明な点がございましたら、
下記お問い合わせ先までご連絡ください。

お問い合わせ先

北海道がんセンター 1階 がん相談支援センター

直通TEL : 011-811-9118
受付時間 : 月~金(祝日除く) 9:00~17:00

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