各センターのご案内 - 病院のご案内

各センターのご案内

前立腺センターのご案内

センター長:丸山 覚

前立腺センター長 丸山 覚

 前立腺疾患は加齢と共に増加するため、高齢化が進む我が国ではますます増えてきています。主な前立腺疾患として、良性である前立腺肥大症と悪性である前立腺癌があり、いずれも50歳より増加すると言われています。

 当院の前立腺センターには、泌尿器科、放射線科の2つの診療科が所属し、そのほか外来化学療法センター、高度先進内視鏡外科センターと連動して治療を進めております。

 排尿困難などで当センターの泌尿器科を受診された男性は、まず採血でPSA(前立腺特異抗原)検査を受けていただくこととなります。このPSAは腫瘍マーカーであり、PSAが低値の場合は泌尿器科専門医により前立腺肥大症として排尿機能検査を施行後に投薬治療が開始となります。髙値の場合は2泊3日での前立腺生検(針で組織をとる検査)を検討します。もし組織検査で癌であることが分かり、転移がない場合は限局性前立腺癌と診断され、次に治療法の選択となります。当センターでは、前立腺癌に対する根治的治療に対応可能です。
 ①手術療法(手術支援ロボット ダヴィンチを用いた内視鏡手術)は高度先進内視鏡外科センターと共同で行います。
 ②放射線療法(外照射)は精密な強度変調放射線治療(IMRT)を放射線科と協議の上で行います。

 近年、手術例数はロボット支援手術が中心となり年間50例前後施行しています(図1参照)。また既に転移のある方も、当センターと外来化学療法センターが共同で治療対応しております。最近は内分泌治療(ホルモン療法)に加えて抗アンドロゲン剤内服(ダブレット)、さらに抗がん剤を用いた全身化学療法(初期4-5ヶ月のみ)を併用した治療(トリプレット)に積極的に取り組み、生存率の向上を目指しています(図2参照)。

 排尿の症状の無い50歳以上の男性には、PSA 1時間検診(採血後1時間で結果がわかります:要予約)をお勧めしています。当院はがんセンターであるため、これまで排尿症状だけの方や他の検診センターでのPSA検診の煩わしさ(検査を受け、後日結果の通知があり、泌尿器科を受診する)があって受診できなかった方々を広くお受け致しておりますので、気軽に受診していただきたいと存じます。

前立腺センター 図1
前立腺センター 図2
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